武蔵小杉と下麻生。同じ川崎市内で、マンション価格に10倍の差がつく
2026年7月19日 | データ: 国土交通省 不動産取引価格情報(2021〜2025年・川崎市29,063件)
「川崎のマンション相場は?」と聞かれたら、どう答えるのが正しいでしょうか。国土交通省が公開する実際の取引29,063件(2021〜2025年)を町ごとに集計してみると、「川崎の相場」というひとつの答えは存在しないことがわかりました。同じ市内で、㎡単価に約10倍の開きがあるからです。
実取引が語る、川崎の高い町・低い町
中古マンションの㎡単価の中央値(取引10件以上の町)を並べると、両極はこうなります。
| 町(区) | ㎡単価の中央値 | 70㎡換算 | 取引件数 | |
|---|---|---|---|---|
| 高い1位 | 小杉町(中原区) | 122.9万円 | 約8,600万円 | 445件 |
| 2位 | 堀川町(幸区) | 116.7万円 | 約8,200万円 | 59件 |
| 3位 | 新丸子町(中原区) | 116.1万円 | 約8,100万円 | 126件 |
| 低い3位 | けやき平(宮前区) | 17.5万円 | 約1,230万円 | 105件 |
| 2位 | 白幡台(宮前区) | 15.1万円 | 約1,060万円 | 72件 |
| 1位 | 下麻生(麻生区) | 13.0万円 | 約910万円 | 86件 |
市全体の中央値は66.0万円/㎡。トップの小杉町はその約1.9倍、下麻生は約5分の1です。70㎡で比べると8,600万円と910万円——同じ「川崎市のマンション」でここまで違います。
10倍差の中身——「駅」と「築年」
高い側の顔ぶれは明快です。武蔵小杉エリア(小杉町・新丸子町・市ノ坪)と川崎駅周辺(堀川町・堀之内町)の2極。どちらもターミナル駅直結・再開発エリアで、取引された物件の築年の中央値は小杉町で2017年(築10年弱)、市ノ坪で2015年と、新しい物件が取引の中心です。
低い側の下麻生・白幡台・けやき平は、駅からバス圏の丘の上にある大規模団地エリアで、取引の築年中央値は1970〜72年——築50年を超える物件が取引の中心です。つまりこの10倍差は「土地のブランド」だけではなく、駅距離と築年数という物件条件の違いが大きく乗った数字です。裏を返せば「川崎で1,000万円台でマンションが買える」のも、また事実です。何を優先するかで、川崎は選択肢の幅がとても広い市だと言えます。
ちなみに、土地と戸建ては
- 土地(宅地)の㎡単価中央値は市全体で37.0万円。高いのは新城(中原区)89.5万円、溝口(高津区)81.7万円など駅近の住宅地
- 戸建て(土地+建物)の取引価格中央値は市全体で4,800万円。今井南町(中原区)は1億円、鷺沼(宮前区)・万福寺(麻生区)は8,500万円
自分の町の相場を見るときの注意
かわさき不動産そうばマップでは、町をなぞると中央値・件数・価格帯(まんなか半分の範囲)が見られます。ただしこれは査定ではありません。駅距離・築年・階数・リフォームの有無を揃えていない「町の中央値」なので、個別の物件はこの幅の外にも普通にあります。相場観の入口として使い、実際の売買は複数の事業者に相談してください。
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出典と注意
注意: 本記事は査定・価格保証ではありません。売買の判断は不動産事業者・専門家にご相談ください。